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ガソリンスタンドが1年で597か所減 給油できない町は増える?

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全国のガソリンスタンドは2026年3月末で26,412か所となり、1年で597か所減りました。減った数は、この5年でいちばん多くなっています。近くにスタンドが少ない「SS過疎地」は615市町村にのぼると報じられ、国は地域の給油所を残すための支援を固めようとしています。ただし、どれだけの地域が「給油できない」状態になるかは、公表資料からはまだ言い切れません。

※本記事は2026年10月22日時点の資源エネルギー庁の公表資料と報道にもとづいています。

数字で見ると、減り方は少し速くなった

経済産業省は毎年、ガソリンを売る事業者と給油所(ガソリンスタンド、SS)の数をまとめています。8月24日に公表された2025年度末(2026年3月31日時点)の数は次のとおりです。

  • 給油所:26,412か所(1年前より597か所減、2.26%減)
  • ガソリンを売る事業者:11,832事業者(同281事業者減)

この前の4年間は、毎年405〜549か所の減少でした。2.26%という減り方は、公表されている5年分の中でいちばん大きい数字です。2021年度末の28,475か所からは、4年で2,063か所減りました。

もっと長い目で見ると、ピークは1994年度末の60,421か所だったと報じられています。今はその半分以下(約44%)です。

なぜ減るのか

資源エネルギー庁は、スタンドが減り続ける理由として、ガソリンの需要が減っていることと、店を継ぐ人がいないことなどを挙げています。燃費のよい車やハイブリッド車が増えると、1台が給油する回数は減ります。

経営の苦しさも数字に出ています。自動車の情報サイト「くるまのニュース」が資源エネルギー庁の資料をもとに伝えたところでは、赤字のスタンドが37.1%、運営する会社の97.3%が中小企業で、70.1%は1か所だけを運営しています。2022年の営業利益率は平均1.3%で、地下のタンクを入れ替えるには約2,000万円かかるため、これをきっかけに店を閉める例もあるといいます。

「SS過疎地」とは

資源エネルギー庁は、市町村の中のスタンドが3か所以下の地域を「SS過疎地」と呼んで、市町村ごとの一覧を公表しています。同じ記事によると、2025年3月31日時点で381市町村が3か所以下、住んでいる場所から最寄りのスタンドまで15キロ以上ある市町村は291でした。

物流のニュースサイト LOGISTICS TODAY の8月の記事では、この2つのどちらかに当たる市町村は2025年度末で615と伝えています。数え方と時点が違うので、381・291・615はそれぞれ別の数字として見る必要があります。

近くにスタンドがないと困るのは、車への給油だけではありません。資源エネルギー庁は、農業の機械への給油や、車を持たないお年寄りへの冬の灯油の配達に支障が出ることを心配しています。

国は何をしようとしているか

経済産業省の研究会は8月に中間とりまとめを出しました。LOGISTICS TODAY によると、最寄りのスタンドまでおおむね15キロ以上ある地域を中心に、全国50か所程度を「地域インフラSS」の候補として2026年度に選び、自治体・スタンド・石油会社による燃料の供給の計画づくりを支援するとしています。SS過疎地の自治体のうち、燃料の供給に課題があると考えているのは6割なのに、対策をしているのは1割にとどまるという調べも示されました。費用を抑えたスタンドの形(AIを使った給油や、コンテナ型の設備など)も検討されています。

ガソリン代は補助で抑えられている

資源エネルギー庁によると、10月19日のレギュラーガソリンの全国平均は1リットル170.2円でした。補助がなければ213.2円と計算されていて、10月22日からの補助は1リットルあたり42.8円です。ガソリンの暫定税率は2025年12月31日に廃止されています。

遠くまで給油に行くと、いくらかかる?

近くのスタンドが閉まり、給油のために往復20キロ多く走ることになったとします。燃費が1リットル15キロの車なら、1回で約1.3リットル、170.2円で約227円です。月2回なら年に約5,400円で、移動の時間もかかります。

ガソリン代そのものが上がる場合も考えておけます。仮に補助がなく、213.2円だったとすると、今より約25%高い計算です。月1万円のガソリン代なら月約2,500円、年約3万円の増加です。ガソリン代や食費など、費目ごとの値上がりを自分の数字で試せる計算ページがあります(無料・入力した数字はどこにも送られません)。

まだ分からないこと

スタンドが1か所もない市町村がいくつあるか、2026年3月末の時点のSS過疎地の一覧は、この記事を書いた時点で確かめられていません。「地域インフラSS」の50か所がどこになるか、ガソリンの補助がいつまで続くかも、10月22日時点では決まっていません。

まとめ

ガソリンスタンドは1年で597か所減って26,412か所になり、減り方はこの5年でいちばん大きくなりました。近くにスタンドが少ない市町村は、数え方によって381〜615あります。国は全国50か所程度を重点に支援を考えていますが、どの地域が対象になるかはこれからです。自分の住む町のスタンドの数と、閉まったときにどこで給油するかを一度確かめておくと、冬の灯油も含めて慌てずに済みます。

本記事は一般的な情報提供であり、特定の商品やサービス、金融商品をすすめるものではありません。

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